バージョンアップEC-CUBEバージョンアップ移行の
ポイントを紹介
EC-CUBEに限らずどのパッケージでも、バージョンアップにはメリットとデメリットがあります。
「バージョンアップでセキュリティー強化はされたけれど、今まで使っていたあの機能はどうなるの?」
「バージョンアップの際にデータは移行できるの?」
「バージョンアップの際に新たなプラグインをダウンロードするにはどうすればいい?」などなど。
EC-CUBEを長年使ってECサイトを運営している場合、特にバージョンアップによる運営方法の変更に不安や戸惑いを感じることでしょう。
ここではEC-CUBEバージョンアップの内容と、バージョンアップをしない場合のリスク、バージョンアップに伴うメリットとデメリットについてご紹介します。
EC-CUBEバージョンアップとは
EC-CUBEはオープンソースのECサイトで、サーバーさえあれば自分の好きなようにカスタマイズしながらECサイトを構築することができます。国内での利用数No.1のカートシステムで、全国で3,500店舗以上に利用されています。
2006年に最初のバージョンがリリースされましたが、自動アップデート機能やプラグイン機能の追加、そしてPEARベースの独自フレームワークからSymfonyベースのフレームワークSilexの採用と、ユーザーにとって安心で使いやすい進化を繰り返し、バージョンアップしてきました。
最新バージョンのEC-CUBE 4系ではベースとなるフレームワークをSilexからSymfonyに変更し、CMS機能やパフォーマンスの改善もされました。EC-CUBE 3系の問題の多くが解消されたことにより、さらにカスタマイズしやすくなりました。
EC-CUBE 2系や3系から4系へのバージョンアップは、リニューアル(新規構築)とほぼ同じではありますが、ノウハウがあればデータ移行も含めて安心しておこなうことができます。
そもそもEC-CUBE「2系」「3系」「4系」は何が違う?
時代と共に進化しているEC-CUBEですが、それぞれの違いと特徴を解説します。
EC-CUBE 2系
EC-CUBEは2006年に最初のバージョンがリリースされ、自動アップデート機能を目玉とした初のメジャーアップデートであるEC-CUBE 2.0が2007年にリリースされ、その後も進化し続けました。
EC-CUBE 2.0はフレームワークによるサポート期限の縛りがないため最も長く利用されたバージョンで、
ガラケー(フューチャーフォン)にも対応している事が特徴です。また、EC-CUBE Ver.2.13からはプラグイン機能が追加され、カスタマイズなしでも様々な機能を追加できるようになりました。
※標準デザインは、レスポンシブWebデザインに対応していません。
EC-CUBE 3系
EC-CUBE Ver.3.0.0は2015年にリリースされました。2系までのPEARベースの独自フレームワークから、Symfonyベースのフレームワーク、Silexを採用し、ソースも全面的に書き換えられました。
また、3系からはEC-CUBEに詳しくないエンジニアでもカスタマイズしやすいようにと世界標準のフレームワークを採用し、テストコードの充実やGitの採用など、開発体制から一新したバージョンとなりました。
コアは最低限にし、ユーザーがプラグインで自由に機能を組み合わせて利用することを想定した作りになっています。
EC-CUBE 4系
最新バージョンであるEC-CUBE 4系は、ベースとなるフレームワークの開発が終了したSilexからSymfonyに変更し、管理画面のデザインも0からおこなうなど、3系の問題の多くを解消したバージョンとなっています。
EC-CUBE 3系がプラグインを使わずに拡張することが難しかったのに対し、EC-CUBE 4系ではよりコアもさらにカスタマイズしやすくなっています。また、CMS機能やパフォーマンス改善もされました。
旧バージョンの問題点を解決し、時流に合わせた進化を続けるEC-CUBEの良さを実感できるのは、最新のEC-CUBE 4系です。バージョンアップに備え、コアをいじらずにプラグイン形式で構築する方法がおすすめです。
EC-CUBEのバージョンアップをしないと生じるリスクは?
大幅なサイトリニューアルの必要がなければ、EC-CUBEのバージョンは古いままでも使うことができます。
しかし、そのまま使い続けるにはリスクが生じてしまいます。
リスク1
セキュリティ対策(脆弱性対応)
大きなリスクとして挙げられるのはセキュリティ(脆弱性対応)の観点です。
2019年の年末あたりからサイト改ざんによるクレジットカード流出被害が増加しており、その中でも特にEC-CUBE 2系の店舗での被害が多くありました。お客様への被害を回避するためにも、EC-CUBE 4系へ移行することをおすすめしています。
リスク2
EC-CUBE 2.12系以前は公式サポートが終了
EC-CUBE 2.12系より前のバージョンは公式サポートが既に終了しており、今後新たな脆弱性が発見された場合でもサポートがありません。
その場合、対応策(セキュリティパッチ)が公開されることが無いため、EC-CUBEのバージョンアップを行わず古いバージョンをそのまま使い続けることは大変危険です。
なお、EC-CUBE 2系の最新版であるバージョン2.13についてはサポート終了期限が延長されており、バージョンアップ対応を含む公式サポートが現在も継続されています。
リスク3
プラグインやモジュールのサポートが対象外
EC-CUBE公式サポートが終了すると、それに伴って、そのバージョンで利用可能なプラグインやモジュールについてのサポートも終了するケースが一般的です。
サポート終了後に新たな問題が発覚した場合でも、プラグインやモジュールのバージョンアップがされないまま、問題が放置される可能性も考えられます。
特にEC-CUBE 2系の「EC-CUBE 2.11~2.13」ではサイトのなどによりクレジットカード番号などが窃取されるといった被害も報告されています。
最新のセキュリティー対策が実施されているバージョンを利用することをおすすめします。
EC-CUBEのバージョンアップをするメリットとは?
EC-CUBEのバージョンアップをすることによって上記のリスクを避けられることはもちろん、今まで無かった新しい機能も使えるようになります。
メリット1
セキュリティ対策万全
先ほどEC-CUBE 2系のリスクについて触れましたが、最新バージョンにすることで公式サポートがあり、セキュリティ対策(脆弱性対応)の面でも安心してご利用いただけます。
メリット2
プラグイン、カスタマイズ性が向上
EC-CUBE 4系にバージョンアップすることで、便利なプラグインや新しい機能の追加が簡単に行えます。カスタマイズ性も向上するため、それぞれのECショップにあった希望の仕様が叶いやすくなります。
また、管理画面もサイトオーナーが運用しやすいようUIを刷新し、オーナーズストアとの連携も強化したつくりとなっています。
メリット3
レスポンシブWebデザイン
EC-CUBE 4系なら2系ではできなかったレスポンシブWebデザインが可能です。
一つのテンプレートで管理でき、PCでもスマホでも、タブレットでも見やすく使いやすいページをスピーディーに作成することができます。
メリット4
購入完了までの手順が短くCVRアップも
EC-CUBE 4系では購入フローを最適化したことにより、購入直前まで進んでいるユーザーを逃さず、カートインまで誘導します。
購入完了までの手順が短くなったことでコンバージョン率(CVR)のアップが期待できるでしょう。また、離脱率を下げる効果も期待できるなど、これまで以上にユーザーが利用しやすいサイトへと改善できます。
EC-CUBE 4系では、新しい機能が追加され使いやすさが格段にアップしています。
EC-CUBEのバージョンアップによって生じるデメリットとは?
EC-CUBEのバージョンアップには様々なメリットがある一方で、注意したいデメリットもあります。
デメリット1
無くなってしまった機能がある
EC-CUBEのバージョンアップによって以下の機能が無くなりました。
・ダウンロード商品(デジタルコンテンツ)には非対応
・メルマガ機能
・売上集計機能
これらのプラグインはオーナーズストア よりインストールすることが可能です。
簡易ダウンロード販売プラグイン4.2系版
https://www.ec-cube.net/products/detail.php?product_id=2859
メルマガ管理プラグイン
https://www.ec-cube.net/products/detail.php?product_id=1760
売上集計プラグイン
https://www.ec-cube.net/products/detail.php?product_id=2406
デメリット2
移行できないデータがある
バージョンアップの際はデータ移行プラグインでデータ移行ができるのですが、下記のようにできないものもあります。
デメリット3
カスタマイズが移行できない
使用しているEC-CUBEの既存バージョンで、既にカスタマイズした機能を追加している場合、同じ機能を移行できない場合があります。
しかしこれらの機能はプラグインのダウンロードやカスタマイズによって移行や追加が可能です。
イーツー・インフォではこのようなデメリットにもカスタマイズで対応が可能ですので、ご安心ください。
EC-CUBEのバージョンアップにかかる時間や費用は?
EC-CUBE4系へバージョンアップをしたいけれど、現状の仕様状況が分からない、何から手を付けたらいいか分からない、費用も気になる、などの理由から諦めている方もいるかもしれません。
イーツー・インフォには初期のEC-CUBEから15年以上のカスタマイズ経験があります。基本機能を最大限に活用し、最低限のカスタマイズで短納期・低予算を実現します。(費用は300万円~の案件が多いです。)


弊社はEC-CUBE公認の
インテグレートパートナーですデザインテンプレート制作から大規模な基幹システム連携まで豊富な実績があり、2016年には「EC-CUBE プラグインアワード 3.0」優秀賞を受賞いたしました。
イーツー・インフォはEC-CUBE公式インテグレートパートナーです。
開発元が認める開発力と、長年培った豊富なノウハウでEC-CUBEを自由にカスタマイズし、様々な業種・業態・規模の売れるECサイトを構築します。
EC-CUBEのバージョンアップに関するお問い合わせはこちら
イーツー・インフォが得意としているのは、ECサイト運用管理者の様々なお悩みを多くのカスタマイズ経験から解決することです。EC-CUBEのバージョンアップに関するあらゆるご相談にお応えします。
また、自社開発や他のシステム会社で構築・カスタマイズしたシステムのリプレイスのご相談も承ります。
「技術力が低い」「仕様書など開発ドキュメントが無い」「社内のリソースが足りない」など理由は様々ですが、リプレイスの案件の方が多いくらい守備範囲が広いのもイーツー・インフォの特徴です。
まずはお気軽にお問い合わせください。
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